AI従業員コラム

Column

デイサービスの問い合わせ・連絡事務をAIで軽くする

2026-07-11 ・ 合同会社9Z 須賀龍平

この記事の要点

デイサービス・通所介護で見学相談や欠席連絡、家族への連絡が送迎や介護の合間に集中し職員が手を離せない問題を、AIが一次的に用件を聞き取り整理する形で軽くする考え方を、任せられる業務と導入の流れで解説します。

デイサービスの連絡事務をAIで軽くするとはどういうことか

デイサービスの問い合わせ・連絡事務をAIで軽くするとは、見学や利用の相談、当日の欠席連絡、家族からの問い合わせといったやり取りを、職員が介護や送迎で手を離せない間にAIが一次的に受け、用件を聞き取って整理しておく仕組みのことです。ケアの内容やケアマネジャーとの調整は人が担い、その手前の「受ける・聞く・伝言を整える」をAIに寄せます。

通所介護の事業所では、電話に出られる時間が限られています。朝夕は送迎、日中はレクや入浴、食事の介助と、職員の手は利用者に向いています。その最中に、家族からの欠席連絡や、新規利用を考えるご家族からの見学相談が入る。手が離せない時間に、大事な連絡が集中する構造です。

通所介護ならではの連絡の重さ

デイサービスの連絡は、ただの事務ではなく信頼に直結します。「今日は体調が悪いので休ませます」という朝の欠席連絡を取りこぼせば、送迎車が無駄に動き、当日の人員配置も狂います。逆に、初めて利用を検討するご家族からの見学相談は、その日のうちに折り返せるかどうかで、選ばれるかどうかが変わります。介護事業所を探すご家族は、たいてい複数を同時に当たっているからです。

しかも問い合わせの中身は幅があります。要介護度や利用日数、送迎の範囲、費用の目安、空き状況。これを、介護の合間に電話口ですべて聞き取るのは負担が大きい。かといって留守電に流せば、不安を抱えたご家族はそのまま次の事業所に電話をかけてしまいます。一次対応の速さと丁寧さが、そのまま事業所の印象になります。

僕は介護事業を営んでいるわけではありませんが、一人で会社を回すなかで、手が塞がっている時間に来た連絡ほど後回しになって信頼を損なう、という感覚はよく分かります。だから自分の会社では、問い合わせの一次受けを先にAIへ任せてきました。デイサービスでも構造は同じで、職員が利用者に向き合っている時間の連絡を、いったん受け止められるかどうかが要になります。

デイサービスでAIに任せられる業務

任せられるのは、判断や介護そのものの手前にある定型的なやり取りです。

反対に、ケアの内容や体調に関する判断、ケアマネジャーや医療との連携、利用可否の最終決定は人が担います。AIは連絡の一次対応と整理をし、ケアと判断は事業所の側が握る。この線引きが崩れなければ、ご家族との信頼関係も守られます。健康状態を診断したり助言したりするものではなく、あくまで連絡と予約の取りこぼしを減らす仕組みです。

導入の流れ

最初から全部を任せる必要はありません。まず「いちばん取りこぼして困っている連絡」を一つ選びます。多くの事業所では、それは朝の欠席連絡か、日中に入る見学相談です。そこだけをAIの一次対応に回し、聞き取った内容を職員が確認してから対応する運用から始めます。

僕も同じで、一気に全部を渡すのではなく、いちばん気が重かった一業務から先に任せました。デイサービスでも、その連絡の一次受けが一つうまく回ってから、家族連絡や行事案内へ広げていけば十分です。職員が新しく覚えることや操作を増やさずに、いつもの電話の一次受けを肩代わりさせる形で設計できます。

よくある質問

Q. 介護の連絡をAIに任せて、冷たい印象になりませんか。 一次対応で用件を受け、ケアや込み入った相談は職員が担う想定です。手が離せず折り返せなかった連絡に反応できるぶん、むしろご家族を待たせずに済みます。

Q. 朝の欠席連絡の取りこぼしは減らせますか。 送迎で手が塞がる時間に来る欠席連絡を一次的に受けて整理することを狙いとしています。送迎や当日の配置に影響する連絡ほど、一次受けの効果が出やすい部分です。

Q. 見学・利用相談にも対応できますか。 要介護度や希望利用日、送迎エリア、連絡先を聞き取り、整理して残せます。可否の判断や詳しい説明は職員が折り返して行う流れにできます。

Q. 利用者の体調や介護の判断まで任せられますか。 いいえ。体調やケアに関する判断は必ず職員や専門職が担います。AIが行うのは連絡の一次受けと整理までで、健康状態の判断や助言はしません。

Q. 導入や操作は難しくないですか。 新しいシステムを覚えて操作するのではなく、いつもの電話の一次対応を肩代わりさせる形にできます。まず一つの連絡から小さく始められます。

まとめ

デイサービス・通所介護の連絡事務は、欠席連絡や見学相談が送迎や介護の合間に集中し、しかも取りこぼしが信頼に直結する重い業務です。ケアや判断は職員が担い、その手前の「受ける・聞く・整える」をAIに寄せれば、利用者に向き合いながらご家族の連絡を待たせずに済みます。

AI従業員がどんな業務を肩代わりできるかはAI従業員のサービス紹介にまとめています。同じく手が離せない現場の一次対応は訪問介護の事務・連絡をAIで軽くする、営業時間外の連絡の考え方は営業時間外の問い合わせをAIで取りこぼしにくくするも参考にしてください。

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須賀龍平(合同会社9Z 代表)
この記事を書いた人 須賀 龍平 — 合同会社9Z 代表

1996年生まれ。一人で会社を経営。業務委託で組織を広げた結果、利益とゆとりを失った経験から、「人がやらなくていい仕事はAIに任せる」やり方に切り替え、自社で実践したうえで「AI従業員」を事業化。在宅ナレーター育成スクールほか複数の事業を一人で運営している。

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