AI従業員コラム

Column

動物病院の予約・問い合わせ対応をAIで軽くする

2026-07-08 ・ 合同会社9Z 須賀龍平

この記事の要点

動物病院は診察や手術・処置で手が離せない時間に、予約・当日の来院相談・問い合わせの電話が集中し、つながらなければ他院へ流れる。受付は動物の種類・年齢・症状の様子・来院希望と確認項目が多く、飼い主が不安を抱えて連絡してくるため一次対応の速さと丁寧さが要る。AI従業員はLINEやメールの裏側で予約・問い合わせの整理・必要項目の聞き取り・空き枠の一次案内を進め、診断や治療・診療の可否は必ず獣医師が握る分担で、人を増やさず受付を軽くする。足立区の一人社長・須賀龍平が動物病院の受付の詰まりの構造と進め方を自社のAI活用経験から解説。無料診断から、AI化しやすい1業務の無料AI従業員化まで。

動物病院の予約・問い合わせは、人を増やさずに軽くできる

動物病院で受付が回らない根本は、診療の技術ではなく「診察や処置で手が離せない時間に、予約や問い合わせの電話が集中する」という構造にあります。ここはAIに受付の一次対応と聞き取りを任せ、人は診療と飼い主への説明に集中できる形にできます。なお、症状の判断や診療の可否は必ず獣医師が行う前提で、AIが担うのは予約・問い合わせの受付部分だけです。

AI従業員とは、予約や問い合わせの整理・必要な項目の聞き取り・一次返信の下書きといった受付の「作業」部分を、今お使いのLINEやメール・電話メモの裏側で肩代わりする仕組みです。診るか診ないか、いつどう対応するかの判断は獣医師と病院が持ったまま、受付の下ごしらえだけを渡すイメージで考えると分かりやすいと思います。

なぜ動物病院は受付に追われるのか

動物病院が受付に追われるのは、診察・手術・処置がその子に付きっきりの仕事で、その最中は電話に出られないからです。

診察室で一頭ずつ向き合っている時間、手術や処置に入っている時間——スタッフの手は動物にかかりきりで、その間に「今日の午後は診てもらえますか」「ワクチンの予約をしたい」「昨日から元気がない」という電話が重なります。動物病院の連絡はB2C(一般の飼い主)が相手で、しかもペットの体調を案じて連絡してくる人が多く、つながらなければ不安なまま他院にかけます。受付一人で電話と会計と院内対応を回している病院では、鳴り続ける電話を取りきれず、折り返す頃には別の病院で予約が済んでいることもあります。施術中に手が離せず取りこぼす構図は、接骨院・整骨院の予約対応をAIで軽くするとも共通します。トリミングやペットホテルを併設していれば、その予約も同じ受付に重なります(トリミングサロンの予約・問い合わせをAIで軽くする)。

しかも動物病院の受付は、確認する項目が多い仕事です。動物の種類(犬・猫・小動物)や品種、年齢、体重のおおよそ、来院の目的(診察・ワクチン・健康診断・トリミングやペットホテル併設なら予約)、初診か再診か、多頭で連れてくるか——聞き漏らすと、来院してから受け入れの枠が合わなかったり、準備が足りなかったりする。おまけに、この連絡が診療時間の始まりや夕方に一気に集中しやすい。少人数の病院ほど、混み合う時間帯に受付だけで手一杯になります。

「診療の判断」と「受付の作業」を分ける

ここで効くのは、電話対応を全部AIに任せるのではなく、「診療の判断」と「受付の作業」を分けることです。

その症状をどう診るか、今日診るべきか、どんな処置が要るか——こうした判断は、獣医師にしかできない領域です。急を要するかどうかの見極めも同じです。一方で、届いた連絡を一覧にする、動物の種類・年齢・来院目的・希望日時を聞き返す、空いている予約枠の候補を整理する、といった作業は受付に当たります。AI従業員にはこの受付の作業を任せ、人は診療と飼い主への説明に集中する。この線引きが、動物病院でAIを使うコツです。症状に関わる連絡は、AIが様子や経緯を丁寧に聞き取って整理し、診療の要否は最終的に獣医師が判断する形にします(受付での一次確認をスタッフが行う場合も、要否の最終判断は獣医師です)。

AI従業員に任せられる業務の例

診療の要否・症状の判断・受け入れの最終決定・送信は必ず人(獣医師・スタッフ)が行います。仕組みの全体像はAI従業員のサービス紹介で確認できます。

導入の流れ(2〜14日が目安)

STEP 1 無料診断+1業務の無料AI従業員化: LINEで連絡いただければ、今の予約・問い合わせの受け方と、どこで取りこぼしが起きているかを一緒に整理します。その場で「AIに任せられそうな業務リスト」が手元に残る形を目指しています。

STEP 2 業務確認・設計: 聞き取りたい項目や返信の言い回しを、御院のやり方に合わせて組み込みます。症状に関わる連絡は必ず人に回す線引きも一緒に決めます。

STEP 3 構築・試験運用(2〜14日目安): 今お使いのLINE・メールのまま、裏側にAIを組み込みます。実際の予約で小さく試して調整します。

STEP 4 本格稼働: 日常業務の一部としてAIが動き始めます。診療メニューや混み合う時間帯の変化に合わせて、聞き取りや文面を調整します。

よくある質問

診察中で電話に出られない時間でも、予約を取りこぼさずに済みますか?

その時間に届いた連絡をAIが受け取って整理し、動物の種類や来院目的など必要な項目の聞き取りまで一次返信で進めておけるので、手が空いてから確認して確定するだけにできます。最初の反応が早まると、不安な飼い主が他院へ流れるのを止めやすくなります。

症状を聞いて、AIが診療の判断をしてしまわないか心配です。

診療の判断はしません。症状や急を要するかどうかの見極めは必ず獣医師・スタッフが行います。AIは動物の種類・年齢・様子・希望などを丁寧に聞き取って整理し、人に回すところまでが役割です。この線引きは設計時にはっきり決めます。

予約を受けるかどうかまで、AIが決めてしまうのですか?

決めません。その時間に受け入れられるか、どの枠に入れるかは人が判断します。AIは来院目的や希望日時を聞き取って整え、空き枠の候補を出すところまで。最終的な受け入れは人が決めます。

受付が一人で電話を取りきれません。混み合う時間だけでも助かりますか?

そこにこそ効きます。診療開始直後や夕方など連絡が集中する時間に、AIが並行して受け取り整理しておけるので、鳴り続ける電話に追われて院内対応がおろそかになる状態を和らげられます。

小さな一軒の病院でも導入できますか?

できます。診療も受付も少人数で回している病院こそ、手が離せない時間の受付をAIに任せる効果が出やすい構造です。

まとめ

動物病院で受付に追われるのは、対応が雑だからではなく「診察や処置で手が離せない時間に、予約や問い合わせの電話が集中する」という構造から来ています。しかも飼い主は不安を抱えて連絡してくる。診療の判断は獣医師が持ったまま、その手前の受付と聞き取りを仕組みに渡せるかが分かれ目です。

僕自身は足立区で合同会社9Zを一人で回していて、動物を診る仕事ではありませんが、自分の会社の問い合わせ対応や事務の下ごしらえはAIに任せて経営してきました。以前、人を増やして会社を広げようとしたときに、連絡ややり取りばかりが増えて利益が細った経験があり、今は判断以外の作業をAIへ渡す形に切り替えて利益率を改善しています。動物病院の取りこぼしは、心配して連絡してくる飼い主が、診療で手の離せない時間に重なるから起きます。受付の一次対応をAIが並行して進め、人は診療と飼い主への説明に集中できる形を、最初に置きたいと考えています。

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須賀龍平(合同会社9Z 代表)
この記事を書いた人 須賀 龍平 — 合同会社9Z 代表

1996年生まれ。一人で会社を経営。業務委託で組織を広げた結果、利益とゆとりを失った経験から、「人がやらなくていい仕事はAIに任せる」やり方に切り替え、自社で実践したうえで「AI従業員」を事業化。在宅ナレーター育成スクールほか複数の事業を一人で運営している。

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