AI従業員コラム

Column

シロアリ防除の点検・見積もり事務をAIで軽くする

2026-08-01 ・ 合同会社9Z 須賀龍平

この記事の要点

シロアリ防除業は、一件ごとに点検・報告書・見積もり・保証書・数年後の再点検という長い流れがあり、そのほとんどが床下から戻ったあとの手作業になる。羽アリの時期には新規の相談が一気に増え、既存客の保証点検とも重なって、報告書や見積もりの作成、保証切れ前の再点検案内まで手が回らなくなりやすい。AI従業員は、問い合わせの一次受け・発生状況の聞き取り・報告書や見積もりのたたき台づくり・再点検リマインドの整理を裏側で進める。被害の診断や薬剤・工法・保証の判断、金額の確定は人が持つ分担で、人を増やさず事務を吸収する。床下に潜ったことはないが自社の受付と事務をAIで回す一人社長・須賀龍平が進め方を解説する。

シロアリ防除の点検・見積もり事務は、人を増やさず軽くできる

シロアリ防除の点検や見積もりまわりの事務は、床下の被害診断や薬剤・工法の選定、保証をつけるかどうかの判断を人に残したまま、問い合わせの一次受け・報告書や見積もりの下ごしらえ・過去のお客様への再点検の案内を整理する部分だけをAIに任せれば、人を増やさずに軽くできます。事務がたまるのは段取りが下手だからではなく、一件ごとの流れが長く、そのほとんどが現場から戻ったあとの手作業になるからです。

ここでいうAI従業員は、床下に潜っている間や、夜に報告書を起こしている間の「受付と下ごしらえ」を代わりに進めておく裏方、と考えると分かりやすいかもしれません。相談を受け止めて発生状況を聞き取り、報告書や見積もりのたたき台を用意し、保証が切れる前のお客様を並べる——こうした手順の決まった作業を肩代わりさせ、被害をどう見るか、どの薬剤や工法を使うか、いくらで受けるかといった判断は、こちらの手に残したままにします。

なぜシロアリ防除業は、点検のあとに事務がたまるのか

事務がたまるのは、一件ごとに「点検 → 報告書 → 見積もり →(施工)→ 保証書 → 数年後の再点検」という長い流れがあり、そのすべてが床下から戻ったあとに回ってくるからです。

床下点検は体力仕事で、日中はほぼ現場です。羽アリが飛ぶ時期には「家の中で羽アリが出た」「床がぶかぶかする」という相談が一気に増え、その対応をしながら既存客の保証点検の予定も動く。点検で見た状態を報告書にまとめ、写真を整理し、見積もりを起こす作業は、夜や休みの時間に押し出されます。さらに数年単位の保証をつけることが多く、保証が切れる前に再点検の案内を出せるかどうかが次につながるのに、その掘り起こしまで手が回らない。そういう溜まり方をしがちな仕事です。

急ぎの相談が多く、出動と事務の板挟みになりやすい点は害虫駆除業と共通していて、害虫駆除業の事務と問い合わせをAIで軽くするにも通じます。一方で、一度施工したお客様を保証期間に合わせて掘り起こしていく動きは、建築・リフォーム業の顧客フォローをAIでに近い性質があります。

「診断・薬剤の判断」と「事務の下ごしらえ」を分ける

大事なのは、床下を見て被害を診断することや、薬剤・工法・保証の判断を人に残し、その手前と後ろにある事務だけを切り出すことです。

被害がどこまで進んでいるか、どの薬剤や工法で対処するか、保証をどうつけるか——ここは有資格の職人や社長の経験がものを言う領域で、AIに肩代わりさせるものではありません。AIに渡すのは、相談を受け止めて発生状況や住所・築年数を聞き取り、報告書や見積もりのたたき台を御社の書式で下書きし、保証期限が近いお客様を一覧にして案内文を用意するところまで。診断も金額の確定も送信も、人が持つ前提で組みます。この線引きが、シロアリ防除でAIを無理なく使うための条件です。

AI従業員に任せられる業務の例

被害の診断、薬剤・工法・保証の判断、金額の確定、書類の送信は必ず人が行います。仕組みの全体像はAI従業員のサービス紹介で確認できます。

導入の流れ(2〜14日が目安)

STEP 1 無料診断+1業務の無料AI従業員化: LINEでご連絡いただければ、いまの相談受付から報告書・見積もり・保証点検までの流れと、どこで手が止まっているかを一緒に整理します。費用はかかりません。

STEP 2 業務確認・設計: どの一次受けをAIに渡すか、御社の言い回しと聞き取り項目、報告書や見積もりの書式を組み込みます。被害の診断や金額など人が判断すべき範囲も、はっきり分けます。

STEP 3 構築・試験運用(2〜14日目安): いまお使いのLINE・メールのまま、裏側にAIを組み込みます。小さく動かして、実際の相談の受け方に合うか確認し、ズレがあれば調整します。

STEP 4 本格稼働: 日常業務の一部としてAIが動き始めます。羽アリの時期など相談が増える季節に合わせて、聞き取りの項目と案内の文面を月1回のペースで直していきます。

よくある質問

床下の被害の判断まで、AIがやってしまいませんか?

やりません。被害がどこまで進んでいるか、どの薬剤や工法で対処するかの診断は、有資格の職人や社長が現場で判断する領域です。AIが担うのは、相談の受け止めと聞き取り、報告書や見積もりのたたき台づくりまでで、診断と金額の確定は必ず人が行います。

羽アリが出たという急ぎの相談も受けられますか?

受けられます。AIが自動で受けるのはLINE・メール・フォームなので、現場で手が離せない時間帯でも相談を受け止めて一次返信を下書きし、戻ってすぐ確認して送れる形にできます。電話はこれまで通り人が取るか留守番電話で受け、残った伝言をAIが文字に起こして一覧に並べます。

保証の期限管理や、再点検の案内まで任せられますか?

一覧化と案内文の下ごしらえまでを担います。保証が切れる前のお客様を並べて、再点検の案内文を御社の言い回しで用意するところまでがAIの範囲で、実際に案内を送るかどうか、どのお客様に出すかは人が決めます。

今使っているLINEや見積書のままで大丈夫ですか?

大丈夫です。新しいシステムを覚える前提にはせず、いまお使いの道具をそのまま入口にして、裏側でAIが動く形が基本です。報告書や見積もりの書式も、御社のものに合わせます。

一人や少人数の会社でも導入できますか?

できます。一人や少人数で、床下に潜っている時間が長く、事務を後回しにせざるを得ない働き方ほど、戻る前に相談を受け止めておける効果が出やすい構造です。

まとめ

床下から戻ると、机には書きかけの報告書と、起こしていない見積もりと、保証切れが近いお客様への案内が待っている。被害を見て手を打つ判断は、経験を積んだ人にしかできません。ただ、その手前の相談の聞き取りや、報告書・見積もりの下書き、保証切れ前のお客様の洗い出しは、現場に出ている間に仕組み側で進めておけます。この下ごしらえがあるかどうかで、戻ったあとの時間の重さは変わります。

僕自身は、社員を雇わず合同会社9Zを一人で営んでいて、営業も経理も自分の手で回しています。もちろん床下に潜った経験はなく、被害の見立てもできません。ただ、以前に会社を伸ばそうと業務委託で手を広げたとき、先に増えたのは売上ではなく、やり取りする書類と「言った・聞いた」の確認でした。その事務の重みで利益が痩せ、思ったほど前に進めなかった。だから委託は一社だけ残し、判断の要らない受付や書類の下ごしらえはAIへ移しました。稼ぎ自体は前と変わりませんが、手元に残る分は厚くなった実感があります。点検で出ずっぱりの間に来た相談を取りこぼさずにおけるかどうかは、次の受注が追客でつながるこの仕事だと、なおさら大きいはずです。

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須賀龍平(合同会社9Z 代表)
この記事を書いた人 須賀 龍平 — 合同会社9Z 代表

1996年生まれ。一人で会社を経営。業務委託で組織を広げた結果、利益とゆとりを失った経験から、「人がやらなくていい仕事はAIに任せる」やり方に切り替え、自社で実践したうえで「AI従業員」を事業化。在宅ナレーター育成スクールほか複数の事業を一人で運営している。

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