網戸の張替え注文と現地採寸を、AIで軽くするとは
網戸の張替えや交換を請け負う店にとってのAI活用とは、どの網をそのサッシにどう張るか、この枚数を何日で仕上げられるか、いくらで受けるかという見極めを店に残したまま、注文の一次受けと、窓の数や場所・網の種類・破れ具合・直したい時期といった採寸前の聞き取り、そして「いつ来てもらえるか」という進捗の問い合わせへの一次案内だけを仕組みに持たせることです。
網戸は破れたら枠ごと張り替える消耗品で、サッシの形も傷み方も一枚ずつ違います。外して測るまでは枚数も金額も決められない。店主が車に乗る前にどこまで聞けているかで、その日の回り方が変わります。
なぜ網戸屋は、外回りの採寸中に相談を取りこぼすのか
一枚あたりの単価が小さく、件数を積んで成り立つ仕事だからです。店主は朝から一軒ずつ回り、家じゅうの窓を外してサッシの形と網の傷み、戸車やレールのがたつきまで見る。移動と採寸で日中はほぼ外にいて、その最中の着信には手が回りません。
戻って掛け直す頃には、相手が近所の別の店に頼み終えていることも珍しくありません。電話番だけを人に渡そうにも、網の種類やサッシごとの張り方が分からないと相談に答えられません。留守中の電話の拾い直し方そのものは電話の取りこぼしをAIの一次対応で防ぐ方法に譲り、ここでは網戸屋ならではの詰まりに絞ります。
窓を開け始める季節の前に、相談がひとかたまりで届く
もう一つの重荷は、相談が季節へ寄りやすいことです。窓を開け始める春先と蚊が増える初夏の手前に、破れの相談がまとまって届きやすいと聞きます。ふだんは忘れられ、困った瞬間に思い出される品だからです。そこへ、ペットが引っかいても破れにくい網はあるかという相談や、退去前の部屋を全室まとめてという管理会社の依頼が重なる。どれも現地でサッシを見なければ決まらないのに、その現地に出ている時間ほど電話がつながらない、というちぐはぐが起きます。
AI従業員に任せられる業務の例
店主が軽トラで二軒目に向かっている午前中、店の電話とLINEに届いたものを帰るまで消さずに並べておく係。AIに持たせるのはその役です。
- 張替えの申し込みの受け止め:留守番電話の吹き込み、写真つきのLINE、フォームの入力を、届いた順に一枚の表へ。採寸で出ている間のぶんも閉店後のぶんも、翌朝に見返せば全部そこにある
- 採寸前の聞き取り:窓の数と場所(掃き出しか腰高か、二階を含むか)、網の破れ具合、網の種類の希望(防虫・ペット対応・花粉・風通し)、直したい時期を、店主が車に乗る前に聞き終えておく
- 「いつ来てもらえるか」への一次案内:申し込みから訪問、張替えまでの普段の流れを店主の言い方で返す。日付を決めるのは店主
- 決まった質問への返事:戸車の交換やレールの掃除も頼めるか、古い網はどうなるか、どの町まで来てくれるか。店主の答えを先に預けておく
この網をこのサッシに張れるか、何枚で何日かかるか、いくらにするか。ここは表を見た店主が決めます。AIは表を窓ごとに埋めるところまでで、実測で数字が変われば表のほうを直す。同じ窓まわりでも、ガラスの割れから入る相談はガラス・サッシ工事の問い合わせと見積もりをAIで軽くするに書きました。仕組みの説明はAI従業員のサービス紹介にあります。
導入の流れ
網戸屋で一件目になりやすいのは二つ。採寸中に鳴って、折り返した時にはもう決まっていた新規の相談か、春先に重なる「まだ来てもらえないのか」の催促か。片方を選びます。
電話番号もLINEも、客が知っている連絡先は付け替えません。届いたものをAIが文字にして、窓の数、場所、網の種類、傷み具合の順に並べ替える。回し始めて2〜14日もすると、空欄のまま残りやすい項目がはっきりするので、聞く順番はそこに合わせて後から入れ替えます。一件目の選び方に迷ったときの物差しは、AI導入は小さく1業務から始めていいのほうにまとめてあります。
よくある質問
外して測るまで何枚でいくらかは言えないのに、先に聞き取る意味はありますか。
あります。枚数と金額はサッシを外してから店主が出す。ここは動きません。窓が何枚でどこにあるか、犬や猫がいるか、どの網がいいかが先に分かっていれば、着いてすぐ見本を出して決めるところまで進めます。
採寸に出ている昼間に鳴った電話は、AIが取ってくれるのですか。
取りません。受話器をAIが上げて話す形は作っていません。二軒目のサッシを外している間に届くのは、留守番電話の吹き込み、LINEの破れた網の写真、フォームの入力です。AIはそれを文字にして窓の数と網の種類の欄に入れ、帰ってきた店主が上から順に返せる状態にしておく係です。
網は防虫やペット用、花粉よけと種類があって、電話で聞かれても即答しづらいのですが。
即答しなくて済むように、先に聞いておく項目です。犬や猫が網を引っかくか、花粉の時期にも窓を開けたいか、風は通したいが虫は入れたくないか。この三つが先に分かっていれば、現地で見本を二種類ほどに絞って出せます。張る網を決めるのは店主です。
春先から初夏に注文が固まりやすく、それ以外の季節は比較的静かです。この波にも合いますか。
波があるほど向いています。AIは山の月も谷の月も同じ受け方で待っていて、どの家から回るかは表を見て店主が並べ替える。出られなかった着信も文字で残るので、夕方に上から順に返せば朝の相談を翌日に持ち越さずに済みます。
賃貸の退去で全室まとめて頼まれることもあります。型にできますか。
できます。「三部屋まとめて」と来ても、部屋番号ごとに窓の数と場所、網の種類を控える欄は一室のときと変わりません。部屋ごとに聞き取りを分けて表にしておけば、店主は一日でどう回るかを組みやすい。見積もりの数字は、全室を測り終えてから店主が入れます。
まとめ
外して測るまで何も決まらない仕事で、その測りに出ている時間ほど電話が取れない。網戸屋の取りこぼしは、この裏返しから生まれます。だから店主が車に乗る前の聞き取りと、留守中に届いた相談の受け止めだけをAIに持たせ、網の選び方と張り方、金額は店主の手に置いたままにする。線引きはそこです。
僕は網を張ったことがなく、ここまでの採寸の慌ただしさは網戸を扱う職人に聞かせてもらった話です。ただ、外に出ているあいだに連絡だけが積もる感じなら、自分の会社で知っています。人を増やせば伸びると思って業務委託を広げた時期、増えたのは売上より、誰がどこまで進めたかを確かめる往復のほうで、利益はそのぶん薄くなりました。委託先を一社まで減らしたあと、受けと聞き取りのうち考えなくていい部分だけをAIへ移した。売上の桁は変わらず、利益率だけが元の水準へ戻りました。15〜30分の無料診断では、店の一日を聞きながらこの線を引きます。
診断後、AI化しやすいと判断した1業務は、簡易版のAI従業員として無料で作ります。