AI従業員 / コラム

Column

バイク店の予約と部品問い合わせをAIで軽くする

2026-09-23 ・ 合同会社9Z 須賀龍平

この記事の要点

バイク販売・整備店の予約と部品問い合わせでAI従業員に任せられるのは、整備の可否・見積り金額・買取査定額・入庫日の確定を人に残したまま、相談の一次受けと、部品手配や予約に要る情報の聞き取りまでである。バイク店は営業も整備も店主一人で回すことが多く、油で汚れた手ではスマホを取れず、車検の予約、部品の在庫・取り寄せ、在庫車の問い合わせ、買取査定が入り混じって鳴る電話をさばききれない。AI従業員は、LINEやフォームから入った相談を受け止め、車種・年式・排気量・走行距離・車台番号など部品手配や見積りに要る情報を聞き取って一覧にし、在庫車の問い合わせには一次返信を下書きする。直せるか、いくらか、いつ入庫できるか、いくらで買い取るかは店主が握る。足立区保木間で一人会社を営み、自社の受付と営業をAIに任せている須賀龍平が、二輪の販売・整備店向けに書いた。

バイク店の予約と部品問い合わせは、どこまでAIに任せられるのか

バイク店がAIに渡せるのは、整備できるかの判断と見積りの金額、買取の査定、入庫日の確定を人に残したまま、相談の一次受けと、部品手配や予約に要る情報の聞き取りまでです。車種と年式、排気量、走行距離、車検の残り、どの部品か、車台番号。これを、店主がリフトの下で油にまみれている間にAIがそろえておきます。任せるのはこの手前までです。

AI従業員とは、いまの電話番号やLINEを変えずに、その裏で相談を受け止め、型式の聞き取りから在庫車への一次返信、予約候補の並べ出しまでを代わりに進める仕組みです。その部品が出るか、いくらで直すか、いつ入庫できるか、いくらで買い取るかは、車体と相手を見て店主が決めます。

なぜバイク店は、予約や問い合わせの電話を取りこぼすのか

こぼれるのは、店に一人の店主が、電話の鳴っている時間にリフトの前で工具を握っているからです。

二輪の販売・整備は、営業も整備も店主が一人で回す店が多いといわれます。エンジンを開けている手を止めれば作業が狂うので、鳴った電話は留守電に流れ、折り返せるのは夕方。その頃には「車検の空きを知りたかった」相手も「タンクの在庫を聞きたかった」相手も、先に返事をくれた別の店へ動いてしまう、とも聞きます。

しかも用件がひと通りではありません。車検や点検の予約、消耗品や部品の在庫と取り寄せ、店頭やネットに出した中古車の「まだありますか」、そして「今のバイクをいくらで引き取るか」の買取。急ぎ方の違う相談が、同じ番号に入り混じって鳴ります。土日はそこへ試乗や立ち寄りの客が重なり、店主は接客と整備と電話に一度に引っぱられる。仕分ける人がいないまま、急ぎの相談が軽い相談に埋もれていきます。

二輪の受付は、自転車店や自動車整備と何が違うのか

同じ乗り物でも、二輪は聞き取る項目が四輪ほど定型でなく、自転車より一件の単価と部品手配の重みが大きいのが違いです。

その場で直せることの多い自転車の修理受付は自転車店の修理・問い合わせ対応をAIで軽くするに、四輪の車検や整備の予約は自動車整備工場の事務と予約対応をAIで軽くするにまとめました。二輪で厄介なのは、同じ車名でも年式やグレードで部品が変わり、車台番号を聞かないと取り寄せられないこと、任意保険やカスタムの相談まで絡むこと。だからAIに任せるのも、単なる予約受付ではなく、部品手配に要る型式をこぼさず聞き取る部分が中心になります。

AI従業員に任せられる業務の例

その部品が本当に出るか、いくらで直すか、いつリフトを空けるか、いくらで買い取るか、保険やカスタムの中身は、すべて店主が判断します。仕組みの全体像はAI従業員のサービス紹介にまとめています。

導入の流れ(2〜14日が目安)

始めるのは一業務です。整備中に留守電へ溜まる予約の伝言を文字にして用件と希望日を並べるか、LINEの部品相談に車種と車台番号の聞き取りを先に走らせるか。土日にこぼしがちなほうから選んでください。

電話番号もLINEもそのままで、裏でAIを動かします。最初の数日から二週間ほどで、聞き取りのどこが埋まらないか、伝言が溜まるのは土日か平日の夜かを見ながら、順番と文面を御社の言い方へ直します。まず一つ動かし、慣れたら次の用件へ広げる形が軽いです。

<!-- zitan-related:baiku-shop --> 足立区のバイク販売・整備・買取店向け — 訪問対応や地域の採用事情に合わせた解説は足立区のバイク修理・買取の相談をAIで受けるにまとめています。足立区全体の考え方は足立区のAI活用ガイドを参照してください。 <!-- zitan-related-end:baiku-shop -->

よくある質問

かかってきた電話に、AIがそのまま応答するのですか。

いいえ。電話はこれまで通り人が取るか留守番電話で受け、自動で受け付けるのはメールやフォーム、LINEです。留守電の伝言はAIが文字にして、用件と希望日を拾います。

部品の在庫があるかどうかまで、AIが答えますか。

答えません。AIは、どのバイクのどの部品かを車種・年式・車台番号まで聞き取って整理するところまで。在庫や取り寄せの可否、金額は店主が確認して返します。型式が先にそろっていれば、その確認が一度で済みます。

中古車の「まだありますか」も任せられますか。

任せられます。在庫を確かめたうえでの一次返信を下書きできます。現車を見てもらう約束や値段の交渉は人が行い、AIは相談を受けて来られる日を聞くところまでを持ちます。

買取の査定額を、AIに出させて平気ですか。

出させません。査定額は車体を見て人が決める領域です。AIは車種・年式・走行距離・状態と、車検証の写真の送り方を案内して材料をそろえるまで。金額は必ず店主が示します。

店主が一人の店でも入れられますか。

一人の店ほど向いています。手が離せない時間に鳴る電話を受ける人がいないのが、こぼれる原因だからです。その時間の一次受けだけを仕組みに持たせれば、手を止めずに、戻って要点を見て折り返せます。

まとめ

バイク店で予約や相談がこぼれるのは、応対が悪いからではなく、店に一人の店主が整備をしている時間に、急ぎ方の違う相談が同じ番号へ入り混じって鳴るからです。整備のできる人も電話番も簡単には見つからない。だからAIに相談の受け止めと型式の聞き取り、在庫車への一次返信までを持たせ、直せるか・いくらか・いつ入れるかは店主に残します。

うちは足立区保木間の合同会社9Zという会社で、二輪の整備はしませんが、回しているのは僕ひとりです。マフラーを外したこともキャブレターを掃除したこともなく、整備のことは業者さんから教わりました。それでも、手が離せない時間の一本を後回しにすると客が先に返事をくれた店へ行く、という痛みは、一人で会社を回していれば身にしみます。かつて僕は会社を伸ばそうと業務委託の相手を増やし、逆に確認の連絡と書類に追われた時期がありました。売上は伸びても手元の金は減っていく。今は委託を一社にしぼり、判断以外を自社のAIに預けて、利益率に息がつけるようになりました。作業に集中したい時間の一次受けだけでも仕組みに任せる——その一歩を、二輪の店にも渡したいと思っています。

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須賀龍平(合同会社9Z 代表)
この記事を書いた人 須賀 龍平 — 合同会社9Z 代表

1996年生まれ。一人で会社を経営。業務委託で組織を広げた結果、利益とゆとりを失った経験から、「人がやらなくていい仕事はAIに任せる」やり方に切り替え、自社で実践したうえで「AI従業員」を事業化。在宅ナレーター育成スクールほか複数の事業を一人で運営している。

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